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1.22*観劇レポ「ボニクラ」千秋楽! [観劇レポ:ボニー&クライド]

1月22日(日)マチネ
ミュージカル「ボニー&クライド」
東京公演千秋楽
@青山劇場
S席1階K列サブセンター上手側

*cast*
ボニー: 濱田めぐみ
クライド: 田代万里生
バック(クライドの兄): 岡田浩暉
ブランチ(バックの妻): 白羽ゆり
テッド(ボニーの幼馴染の保安官): 中河内雅貴

ヘンリー(クライド父): 中山昇
シモンズ刑務所長: 芝崎健太
クロウソン看守: 戸室政勝
ジョンソン保安官代理: ヨウスケ・クロフォード
ファーガソン州知事: 徳垣友子
アンジェラ: 家塚敦子
クレア: 保科由里子
エレノア: 宇野まり絵
キャミー(クライド母): 明星真由美
ヘイマー特別捜査官: 岸祐二
牧師: つのだ☆ひろ
バド保安官代理: 戸井勝海
エマ(ボニー母): 池田有希子
シュミット保安官: 木場勝己


1月8日に開幕した、濱田めぐみさんの劇団四季退団後復帰作であり
日本初演の「ボニー&クライド」東京公演。
千秋楽の観劇レポです[ぴかぴか(新しい)]

約2週間の公演期間の間に計5回行きました。最高記録です(笑)
最後なのでぶっちゃけますが、
(ご気分を害しましたら…、というか害されると思います。ごめんなさい[たらーっ(汗)])
正直、作品としては全く好きではなく…
2回目からは退屈で退屈で仕方ないシーンもたくさんありました。
特に、牧師役と牧師の歌は、最後まで全っっく存在する意味が分かりませんでした。

四季の作品は…
たとえばマンマミーアは名古屋公演・大阪公演・静岡公演、
そして去年の東京公演と15回くらい観ていて
私が1番リピートしている作品ですが、
何度目でも退屈に感じるシーンなどなく、テンポにのっていて
ボニクラと同じ3時間でも本当にあっという間です。
アンサンブルさんでも、要らない役なんてないし、
また、要らない曲もないと思います。

そして何よりも、この「ボニー&クライド」という作品が
結局何を伝えたかったのか最後まで分からなかった。
頂いたコメントの返信にも書かせて頂きましたが、
四季の作品にはどの演目でもこれを伝えたい!っていう“spirit”があると思います。
男女の美しい愛だったり、悲哀だったり、家族愛だったり、友情だったり…
ただ単純に「元気をもらえる!」っていう作品もありますね。

そのspiritは必ず私の考え方や、もっといえば人生にいい影響を与えてくれましたが
ボニクラという作品から与えられたものって何もないです。
四季の俳優さんが素晴らしいのは分かっていましたが今回改めて、
四季の作品の素晴らしさ、演出の素晴らしさもよーく分かりました。

演出と言えば、シュミット保安官の演出(セリフ)が18日までに観ていたときと
千秋楽とでがらっと変わっていました。
もうほんとにラストの方で、今まではシュミット保安官が
「電話を盗聴しろ。落ち合う場所が分かったら待ち伏せだ。」
と言い、ヘイマー特別捜査官が「私が最高責任者だから口を出すな」
みたいなことを言い、保安官が「それはまた今度にしな。銃(何種類か)持って行け。」
と指示を出し、特別捜査官が「カメラも持って行け!」となっていました。

千秋楽はなんと、
特別捜査官が「電話を盗聴しろ」の指示を出し、すぐに「カメラも持って行け」と言い
保安官「カメラだと?!」
特別捜査官「保安官にはこの捜査から降りてもらう。私が最高責任者だ。」
と言って出ていき、
保安官はテッドに「またどこかでな…」と去っていくという…
完全に保安官は情けない感じに仕上がっていました。

意味が分かりません。
結局保安官は何がしたかったのでしょうか。
「この国の正義にかけて」犯罪者があがめられる時代にならないよう、
彼らを逮捕したかった。
で、このオチは何?
しかも、私が4回観ていたうちの解釈と対極なくらい全く違いません?
すごく釈然としなくてイライラしました。
せっかく保安官を演じていらっしゃる俳優さんは、
ボソボソ喋っているのにちゃんと聞こえるし、演技神だし、
とてもいい俳優さんだと思うのにもったいないなって思いました。


それでも…「金返せ」とまで思わず通ってしまった理由は
ただひとつ、濱田さんの歌の魅力だけです。
何度でも聴きたくなり、
そのためならお金も、退屈な時間を過ごさなくてはいけないことも惜しまず…

どれだけ『刑務所に戻りなさい』のナンバーで
アンサンブルさんのダンスの“美しくなさ”と合唱の汚さに腹がたっても
濱田さんの『How about a dance?』を聴けば「来てよかった」と心から思えたし、
2幕の牧師とアンサンブルさんが歌う『We are American』みたいな歌詞の曲の、
騒音のような煩さと歌詞の聞こえなさに腹が立っても
濱田さんと池田さんのリアルな母娘のやり取りに、
そして『Dyin ain't so bad』に魅せられて「また来よう」って 思えたんです。

だから、たくさんたくさん濱田さんの歌を聴けたので、
一応満足はしています[黒ハート]


千秋楽に関しては転換なども含め、色々アクシデントもあったのですが…
(というか、四季と比べて全体的に俳優さんのミスやトラブルが多すぎる気がします[失恋])

これまでのレポで散々細かいことは書いたので、特に書きません。

万里生くんクライド千秋楽が1番よかったです!!!
『車飛ばせば』とか、いつもがなりまくってた歌も
割と自然に本来のいい声で歌っいて
やっぱり上手いな~って思えました[黒ハート][黒ハート][黒ハート]
ウクレレを弾きながらの『Bonnie』は本当に最高だったし、
ボニーと、ボニーのお母さんに会いに行き、
封筒に入ったお金をはたき落とされるシーンで
池田さんが勢いあまったのか、普段なら封筒のまま地面に落ちるだけなのに、
今回は封筒からお札が全て出て散らばって
カフェのステージの下の方にも落ちてしまったんですけど、
あたかもこういう演出かのように寂しそうに1枚1枚丁寧に拾い集めて、揃えて、
封筒に入れて「あとは二人だけで」とボニーに言って
カウンターにお金を置いて出ていきました。

拾い集めている時間、かなり長かったんですけど、
そのまま泣いているようなボニーのお母さんと、
そのお母さんを見つめるボニー、そして客席の沈黙と、
クライドがお金を拾い集める音があわさった緊張感が
すごくいい味を出していて、
初見のひとなら絶対ハプニングとは思えなかったと思います。
万里生くんのアドリブに脱帽でした[ぴかぴか(新しい)]

そのあと、お母さんがグラス落としちゃったりもしてましたが
それもあまりの哀しみに手が震えて手元がくるったように見えたし…
このシーンで2つもアクシデントがあったけれど、プラスに働いていました!


濱田さんは、明日からの公演の喉のことを気にしなくてもいいせいか、
それとも感情がすっごく入っていたのか、
悲鳴や泣くところ、クライドと言い合うところ、
1幕ラストの「クラーーーイド!!!」のところとか、
いつもよりもすごい喉からぎゅーって叫んでいる感じで、
そんな濱田さんの声、初めて聞いたのでびっくりしました。
全体的に感情が先にある感じで、千秋楽はすごい感情表現の振り幅が大きかったです。

たとえば、『映画スター』のナンバーや詩を読む前、『Bonnie』を聴く前、
「魅惑的なブロンドだって~っ!」などのウキウキ具合、
『先の見えない世界』でのイラつきっぷりや
詩を「つまんね」って言われた時のキレっぷりや泣きっぷり…etc

そして『Dyin ain't so bad』では歌いだしは心配になるくらい
崩れそうな顔で泣くのをこらえて歌っていました。
だからか、若干音程とかはいつもより安定していなかったけれど
表情からものすごい想いが伝わってきました。


カーテンコールはとっても盛り上がって、
濱田さんものすっごい可愛かったです(笑)
さっきまでのボニー、誰?って感じでした[わーい(嬉しい顔)][黒ハート]

金色のキラキラの光が紙吹雪のように舞台に上から落ちてきて
「つかめなーい!」って感じではしゃぐ万里生くんとはしゃいだり、
隣に並ぶ木場さんが、何度も呼ばれてヨロヨロしているのを
「早く~!」って感じで笑いながら手まねきしたり、
何回目かで出そびれた中河内さんを笑ったり、
最後のカーテンコールに呼びたくて、下手の方まで手で望遠鏡を作りながら
スキップするようにぴょんぴょんと演出家を探しに行っちゃったり、
万里生くんと恥ずかしそうにがっつり抱き合ったり[るんるん]


そうそう、挨拶も濱田さんでした。すごい歓声と喝采でしたよ~!
だいたいこんな感じ↓↓↓

「本日はご来場頂きありがとうございました。
1月8日に開幕したこのボニー&クライドは今日、東京公演千秋楽を迎えました。
あとは1月28日29日に大阪で2公演を残すだけとなりましたが、
またこのメンバー全員で絶対に戻ってこれたらと思っています。
頑張りますのでどうぞよろしくお願いします!
暖かいご声援と愛を、本当にありがとうございました!」

愛を、っておっしゃるところが好き!(笑)

それからも何度もカテコ続き、1度だけ出演者のみなさんに促されて万里生くん抜きで
濱田さんが一人で前に出てお辞儀した時の会場の沸きっぷりがすごかった~!
最後はボニーでは初、久しぶりの濱田さんの投げキスも見られました(*^_^*)[黒ハート]
なんとなく恥ずかしそうだったからか、笑いも起きてました(笑)


ミュージカルミーツシンフォニー(⇒http://memoires-du-son.blog.so-net.ne.jp/2012-01-12 )
を入れて、この2週間は6回も濱田さんにお会いできて、
ほんとにしあわせでしたっ[ぴかぴか(新しい)]
3月のジキハイまでこの幸せを大切に、
学生の本分(2月は学科試験期間[失恋])に励みたいと思います…(笑)


1.23 2.jpg

舞台写真、「ボニー&クライドセット」も「濱田セット」も買っちゃった(#^.^#)
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ミュージカル親父

お疲れ様でした。私も濱田さん観たさに結局7回も通ってしまいました。私見ですが、四季の完成度の高さは世界的に見ても異次元のものです。これまでWest EndおよびBroadwayでAidaやWickedの初演:Origanal castを含め500講演以上観て来ましたが、おそらく四季ファンが観たら、「こんなもんなの?」とがっかりするのでないかと思います。また、濱田さんみたいに魂がこもった演技をする人は世界中どこにもいません。ですから、濱田めぐみという稀有の存在を観れると言う幸福にひたって、他のまずい部分は忘れてください。ついでながら、私も高井さんの大ファンで、今週から「ファントム」通いに復帰します。
by ミュージカル親父 (2012-01-24 08:24) 

まっちゅう

-aime-さんの毎回の分析力と記憶力には本当に感服します。更新されるのを楽しみにさせていただいている所以です。
めぐみさんが大切にしていらした舞台ですから、悪く言うのは私もいけないとは思いますが、(たった2回ですが)好きになれませんでした。四季については、書いてくださった通りで、めぐみさんが退団されても変わらず観続けたいと感じています。先日有吉AKB共和国でソング&ダンスの舞台にAKBの2人が挑戦した際に、萩原さんが、「君たちは、このオーディションがだめでも帰るところがある。でも僕たちはだめと言われたら人生が終わる、それぐらいの覚悟なんだよ。」(こんな感じ)とおっしゃっていました。やはりそうだろうなと納得しちゃいました。仕事をしていて、プロ意識を強くもっている人が年々少なくなり、どこか甘えがある人が増えていることをここ数年感じています。だからこそ、覚悟をして舞台に賭けている四季の一人一人、一つ一つに心がうたれるのだと思います。ですから、仕事のストレスがたまると四季の舞台を観て、「こんなに頑張っている人たちがいるのだから、愚痴らずまた頑張ろう!」って思いをもちたくなり通っています。
 それにしても、めぐみさんの投げキッスを久しぶりに見てうれしかったです。かわいかったですね。-aime-さんは、ご実家からの駆けつけで大変でしたね。お疲れ様でした。あっ、そうそう、私の座っていた席の2つ前に宮本亜門さんがいました。2幕目が始まって入っていらして、カテコの途中で顔を隠しながら出て行かれました。暗がりに入って来たのに、後姿だけで亜門さんとわかりました。オーラと言いましょうか。(めぐみさんの偵察?笑)
by まっちゅう (2012-01-24 22:16) 

yukitsuri

千秋楽レポ、ありがとうございました。
万里生くんの歌も良かったと読んで、ファンとしてはほっとしました(^^)

保安官、私が見た時はもう悲哀バージョンになっていたのでそういうものかと思っていたのですが、途中からだったんですね。わざわざの変更は意味不明ですよね。あと、牧師は最後まで… あーあ。

濱田さんは歌も演技も入魂の出来だったんですね! 見たかったですが、あの作品は…(^_^;A 「アイーダ」 「ウィキッド」 級だったらどれだけ行っただろうと思うと、もったいない感じでした。
次のジキハイはワイルドホーンでは一番だと思いますし、きっともっと通います。ボニーほどは歌わないとしても、ルーシーは名曲揃いだし楽しみ!!!
by yukitsuri (2012-01-25 00:51) 

ぱぱくま

僕は21(土)に観てきました。
ブランクを感じさせない濱メグの歌は健在でした♪ホントにスゴイ。
それがお目当てだったので個人的には満足でした。
そしてやっぱり四季の舞台の完成度については他の方もコメントされてる通りかなと思いました。
石丸幹ちゃんとのトークイベントで最後には楽しく終われました(^-^;
もう一度濱メグアイーダが観たい!って改めて思ってしまいましたよ。
by ぱぱくま (2012-01-25 01:22) 

-aime-

>ミュージカル親父さん

コメントありがとうございます。
ご…500公演って半端ないですね!
っていうかお金持ち!羨ましいです!(笑)
四季ってそんなに凄いんですか!!!
わあ~♪
じゃあ、現地スタッフから初演の時に
濱田さんが言われた「世界一のアイーダ」というのは
リップサービスではないんですね、嬉しい☆

高井ファントムさま、ほんとに大好き。
私が観に行く週は
必ずキャス変で高井さんになるので、
まだ高井さん以外のファントムに出会ったことがないので
私の中でほんとにファントム=高井さんなんです。
楽しんできてくださいっ*
by -aime- (2012-01-25 01:35) 

-aime-

>まっちゅうさん

コメントありがとうございます。
読みながら鳥肌がたってしまいました。

萩原さん、ステキですね(>_<)
あたし、AKBとかジャニーズ嫌いで、
しかもそのひとたちがミュージカルの舞台に立つのは
もっと嫌なので(だからEndless Shockとか許せない笑)
AKB共和国見なかったのですが、
Youtubeで見てみようと思います!

>覚悟をして舞台に賭けている四季の一人一人、
>一つ一つに心がうたれるのだと思います。
ほんとにその通りだと思います!!!
四季に出会えたあたしは幸せ者です。
濱田さんが辞められて、
他にも退団された方がたくさんいて、
もしかしたらボニクラで外部にはまるかと思いましたが
むしろ四季愛が強まっちゃいました(笑)

亜門さん!
ぜったい偵察ですねっ!:)
by -aime- (2012-01-25 01:39) 

-aime-

>yukitsuriさん

コメントありがとうございます。
万里生くんお好きなんですね!
こういう役は初めてだったそうですから、
役作りのためにがなったりしていたんだと思いますし、
ミュージカルミーツシンフォニーでの歌は
どれも本当に素晴らしかったし、
容姿も背も声も幼少期からの環境も、
恵まれている俳優さんですよね☆
Youtubeで「マルグリット」で
ピアノを弾いているところを見ましたが
めちゃめちゃお上手でビックリしました。

保安官、あの演出だとほんとに前の演出の時と
印象が全く変わりますからまさに意味不明です!
まだモヤモヤしてます…。
この間の四季のコーラスラインでは
親が「20年前と何にも変わってない」と感動していました。
それを通す自信が、四季が良い作品を
継続できる理由かなと思いました。

牧師はちょっとほんとに怒りを通り越して
千秋楽は笑えてきました←
でも、白羽さんのブログを読むと、
楽屋にお寿司屋さんを呼んだりと
お人柄は良さそうです(笑)

ジキハイ、全く予備知識なく行きます(+_+)
ルーシー名曲揃い、
ワイルドホーンでは傑作、
嬉しい情報をありがとうございます♪
演出家も違うし、たのしみになってきました*
by -aime- (2012-01-25 01:46) 

-aime-

>ぱぱくまさん

いつもコメントありがとうございます。
21日行かれた方多いですね~!
ほんとにあのトークイベント行きたかったので
羨ましいです(>_<)
ウィキッドも良かったですけどね☆

ほんとに、あの歌を聴けるなら
どこにでも行きますって感じの
唯一の女優さんです、濱田さんは♪

by -aime- (2012-01-25 01:48) 

ゆりこ

初めまして。
私もボニクラ2回観劇しました。
今も毎日口ずさんだりyoutubeをみたりしてますw

私もシュミット保安官のラストの演出気になっていたんです!!
20日の夜にはすでに変わっていました。
2回しか観ていないので記憶があいまいだったのですが、
演出が変わっていたことが明らかになってすっきりしましたw

日本初演の記念にCD出してくれないかな~と秘かに願っております!
by ゆりこ (2012-01-27 22:08) 

-aime-

>ゆりこさん

はじめまして、コメントありがとうございます。

保安官の演出、18日に私が観たときはそのままで
20日にゆりこさんが観られたときは変わっていたのなら
19日か20日か…
ほんとに千秋楽間際に変わったんですね!汗

CD発売、私も期待しています♪
正直、もう舞台はお腹いっぱいなので
再演よりもCD期待です(^_^;)
by -aime- (2012-01-28 02:35) 

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