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1.22*濱田めぐみさんロクサーヌ「シラノ」初観劇♪ [観劇レポ:シラノ]

2013年観劇始めは、もう通い慣れてきた日比谷の日生劇場で、
濱田めぐみさんご出演のミュージカル「シラノ」[ぴかぴか(新しい)]
初観劇の演目ですが、原作のストーリーをなんとなく予習してから行きました。
もう、本当に久しぶりに初観劇の演目で心が洗われるような感動を頂きました…!

2013年1月22日(火)ソワレ
ミュージカル「シラノ」
@日生劇場
S席1階J列センター

*cast*
シラノ:鹿賀丈史
ロクサーヌ:濱田めぐみ
クリスチャン:田代万里生
ル・ブレ:戸井勝海
ラブノー:光枝明彦
ド・ギッシュ伯爵:鈴木綜馬

佐山陽規 林アキラ 宮川浩 中西勝之 金澤博 岡田静
秋園美緒 家塚敦子 今泉由香 岩田元 川口竜也 神田恭兵 小関明久
小西のりゆき さけもとあきら 髙橋桂 多岐川装子 中山昇 二宮優樹 守谷譲



本当に素晴らしい戯曲に演出、音楽、そしてキャストの皆さまで、
あまりにも集中して見たためぐったりと心地よい疲れを覚えながら帰宅しました。
音楽は、またまたワイルドホーンさん。
でも、今まで見てきたボニクラやジキハイ、アリスがポップスだとしたら
それらと比べるとクラシックに近い音楽が多く、
時代と国柄か…大好きな「オペラ座の怪人」の雰囲気も感じられ、
ストーリーも含め…
本当に私が大好きなタイプの演目でした。

もしかして、ミスサイゴンに近いくらい暗い演目かと思っていたら、
戦地のシーンやシラノが「事故」に遭うシーンなど
暴力的な描写は一切なく語りだけで演出されていたり、
1幕は特に、笑えるほどユーモアに富んでいたりと想像以上に楽しかったです!

まず、ロクサーヌのナンバーメインでレポを書きたいと思います[ぴかぴか(新しい)]

濱田めぐみさんは、ご自分でも「珍しく…」と
ブログでおっしゃっていらした、お姫様役。
鹿賀丈史さま演じる、顔は醜いけれど美しい心を持ち、
言葉を操る名人である勇敢な軍人「シラノ」が想いを寄せる、
シラノの従姉妹のロクサーヌ役です。
衣装も17世紀のフランスらしい、ふわふわのドレスです!
濱田さんのこういうお衣裳、初めて見ました!

歌も、いつもの濱田さんよりはかなり高めの音域で歌うことが多く、
全開で歌いあげるよりは、いつもよりもっと言葉を聴かせるように歌う、
しっとりとしたナンバーが多かったです。

シラノは本気でロクサーヌを愛していますが、
ロクサーヌは幼いころのまま、いとこの「お兄様」とシラノを慕っていて、
恋心はひとめぼれしたシラノ率いる青年隊のクリスチャンに抱いています。

でも、その状態で濱田さんが歌う最初のナンバーは、
(最初の出番でかなり長くロクサーヌは舞台にはいますが
合唱以外では歌わず、「シラノ!」と一言だけです笑)
シラノと幼いころの思い出を歌う「ベルジュラックの夏」という
本当に美しい湖の背景の中での綺麗なナンバーで、
シラノが「想いを告げるために逢いに来てくれたのかな!」と
誤解しながらデュエットしてしまうのも納得です(笑)

濱田さんのベルトが大好きなワイルドホーンさんのおかげで、
最近は濱田さんの歌声というとベルトベルトベルト…と、
強い地声が多かったですが、この曲は濱田さんって高音も綺麗だなーって
改めて気付かせてくれました。
裏声ではなく、芯のあるヘッドボイスはずっと聴いていたいほど心地よくて!
そして、楽しかった昔の思い出を楽しそうに思い返すナンバーということで、
アイーダの「儚い喜び」をちょっと思い出してしまいました。

でも、シラノが勇気を出して自分に会いに来た理由を聞いたら…
ロクサーヌはうっとりしながら歌いだします。
この「運命のひと」というナンバーは、パンフレットにも歌詞が載っていますが
本当に美しい言葉が並んでいる曲です。
濱田さんの歌い方だと、本当に歌詞が、言葉の意味まで伴って
客席に届いてくる感じがしました。
自分がそんな風に思われているなんて!と嬉しそうに聴いていたシラノが、
「その運命の人の名前を聞いてもいいかい?」と言うと、
「クリスチャン・ド・ヌーヴィレット!!!!」
…ほわんほわんほわーーーん…とマンガのように、
湖の背景が元のお菓子屋さんに変わります(笑)

ここで全くもってロクサーヌは、
シラノの自分への想いに気付いていなくて、無邪気に
「シラノをガスコンから守ってほしいの!」
「彼に手紙をくださいって伝えて」と、シラノの傷口に塩を塗り込みます…

でもロクサーヌって無邪気で優しいのですが、ものすごく頭がいいお姫様で、
いい寄ってくるドギッシュ伯爵を見事にかわす
「決して戦地に行かせない」というナンバーでは
リズミカルにドギッシュ伯爵に入れ知恵をして、
クリスチャンが戦地に行かないようにしちゃいます。
この曲では高めの音でもすっきり地声で説得(笑)

ドギッシュ伯爵は戦地に行くと行っているのだから
寂しそうにしなきゃいけないのに、
嬉しさを隠しきれず、どうしようって「ぶらぼー(キラキラ」って拍手したり、
抱きしめられておもいっっきり反ったりと、
濱田さん振り切ってて、このシーン面白かったです。
『美女と野獣』で共演していたという、
綜馬さんとの呼吸が完璧だったのもあるでしょうか♪


愛の言葉が言えないクリスチャンも最初はやり込めちゃいます。
「僕はあなたを愛しています!」しか言えないクリスチャンに、
「分かったわそれが主題ね…今度はそれに見事な綾をつけて、
情熱的なカデンツァで私をくらくらさせてちょうだい!」
「…そうしたら遠慮なく戻っていらしてねっ!」
とか、可愛くて、でもちょっと腹黒くて、
それが面白くて!笑いもどかんどかん起こっていましたよー。

こういうセリフのシーンの濱田さんは、今回超ぶりっこです[黒ハート]
歌いだすと濱田節ありで、別人なのですが…[わーい(嬉しい顔)][あせあせ(飛び散る汗)]
あ、きゃぴッて感じは、少しボニーっぽいかな?と思いました。
先月までのマッドハッターとは、
セリフの声が1オクターブは違うんじゃないでしょうか…女優さんってすごい。

クリスチャンの万里生くん、「ロクサーヌに振られたーーー!!!」
ってジタジタするのが、まさにアリスのウサギさん。
そしてシラノに耳元で教えてもらいながら、バルコニー越しに
ロクサーヌ好みの「情熱的な愛の言葉」を言うことができるのですが、
このシーンも笑えます。
でも…
このシーンの関係が、作品の1番象徴的なシーンになるので、切なくもなります(>_<)

(ロクサーヌが読んだら怒られそうなくらい、
語彙が少ない感想文ですみません…)

濱田さん、「あらちょっとマシになった?」とか
「それになんだかお声も違うみたい…」
策士なんだか違うんだか…とりあえずとってもかわいいです[るんるん]

製作発表でも歌われていた「これが恋」は、こんな使われ方だとは!
濱田さんと万里生くんのハモりは、万里生くんの強いテノールが
濱田さんの声に乗っている感じがします。
バランスは悪いのかもしれないけ癖になる!

この後のシラノの歌、すごく短いフレーズですが
シラノの健気さが凝縮されていて泣けます。
「俺の言葉でくちづけを」
そう、そのままのタイトルです。


ロクサーヌの計算もあり結婚するロクサーヌとクリスチャン…
でも、それにキレたドギッシュ伯爵は、クリスチャンがいるシラノの青年隊を
やっぱり戦地に送る事にしていまいます。
「あのひとを守って」というロクサーヌのソロナンバー。
シラノに泣きつく、ロクサーヌの歌で1幕が終わるのですが、
この曲で、濱田さん本領発揮と言わんばかりの歌声が堪能できます。

内容は、世間知らずのお姫様が、戦地に行く夫を守ってねって歌う歌なので
「危ない場所に行かせないで、ちゃんと食事させて、寒い夜には温かいお茶を、清潔なベッドでパジャマを」
って、ちょっと「え…」って('_')
シラノも最初は「行き先は戦場なんだよ」って言うんです。
でも、ロクサーヌの「毎日手紙をちょうだいって伝えて」の言葉で
シラノの目の色が変わります。
「約束する」って、それは毎日自分がクリスチャンの代わりに手紙を書くって…
戦地に行っても、ロクサーヌを喜ばすために、
クリスチャンに自分の言葉を貸してプレゼントするって約束し、
ロクサーヌを抱きしめ、シラノが月の下で決意をし幕が下ります。

ここで終わってもいいくらい、休憩のときぐったりでした。
たくさん笑えたのだけど、シラノの言葉の美しさや健気さに私まで惚れちゃって!


約束通り、戦地から毎日夜中に睡眠時間を削って、
クリスチャンの名前で手紙を出しに行くシラノ。
「顔色が悪いな」ってクリスチャンを心配するシーンもあるんですけど、
明らかに他の戦士たちよりもクリスチャンは小奇麗。
手紙だけでなく、本当に、「危ない場所に行かせないで」という
ロクサーヌの望みも叶えていたのかどうかは分からないけれど…
もしそうだとしたら…[もうやだ~(悲しい顔)][ハートたち(複数ハート)]

スペイン軍の防御線を「笑顔で!」超えて、
クリスチャンに会いに来たロクサーヌ(ここも濱田さん可愛かった~[黒ハート])の
前で、クリスチャンは運悪く撃たれ息を引き取ります…
そこで亡きがらにすがりながらロクサーヌが歌うソロ、「あまりに若く美しく」での、
濱田さんの哀しみに満ちた高音「♪どうして どうして…」が本当に耳に残ります。

クリスチャンが撃たれる前…
クリスチャンとロクサーヌの話が合わないといけないから、
シラノはクリスチャンに、ロクサーヌに毎日手紙を書いていたことを打ち明けます。
そして、本当にシラノたち青年隊がいる場所が戦場になる前に
ロクサーヌにお別れの手紙を書きたいというクリスチャンに、
シラノは「もう書いてある」とクリスチャンに最後の手紙を渡します。
その手紙にあったシラノの涙の沁みを見て、クリスチャンはやっと
シラノも本当にロクサーヌに恋心を抱いていることに気付いて
全てを打ち明けようと2人で葛藤したのに(「愛されてるのは」~「決して言えない」)、
クリスチャンは死んでしまって…

ああああ…!書いていたら本当に私も哀しくなりました…

でもクリスチャンが息を引き取る前、
シラノは「本当にロクサーヌが愛しているのはお前だった」と言うんです。


15年後。
ずっと『最後の手紙』を持って修道院にいるロクサーヌは、
シラノにいつまでも終わらない針仕事を笑われながら、
週に1度修道院で会って、昔話することだけを楽しみに生活していて…
(このシーン、濱田さんほんとにお裁縫してます)

ここであの歌がきます。
「彼こそ奇跡」

…どうして、ここでなんだろう?って思いました。
シラノが手紙を全て書いていたんだ、と気付いてからの方がいいんじゃない?って。

手紙を書いたのがシラノじゃなくても、
この15年間でシラノがそれだけの存在になったという意味なのか、
鹿賀さまのあの一人芝居で終わるには、ここに入れなくてはいけなかったのか…

分からないけれど、私は、
手紙も、そしてバルコニーでのクリスチャンの言葉も
全て本当はシラノの言葉だとロクサーヌが分かってからだと思い込んでいて、
だから「♪彼(シラノ)こそ 私の天使と気付いた」
「♪誰より深い愛を 教えてくれたいつの日も」だと思っていたので、
少し違和感が残っています。
「これだ!」という解釈をお持ちの方いらっしゃいましたら、
ぜひコメントでお教えくださいm(__)m

このナンバーは、前にも書いた様にAttitudeの中でも1番好きな曲です。
アルバムと調が違うので、途中の転調のズレ感がすごくあるけれど、
本編で、喪服に身を包んだロクサーヌに、生で歌いあげられると
言葉の感動もダイレクトだし、じわじわと感動しました。
上手く書けないけれど、濱田さんの歌声こそ奇跡…って
この曲を聴くといつも思いますが、改めて感じました。
拍手も長かったです!


ラストシーン…
シラノの全ての行いに気付いたロクサーヌの
どうしたらいいか分からない取り乱しよう、
「あなたを…愛しています」の言葉、
そしてシラノ愛の執念、自分の「心意気」への執念、
もう、切なくて痛くて直視できませんでした。


カーテンコールとても盛り上がり、
ウェーブのようにスタンディングオベーションが起こりました!
濱田さん、少し涙ぐまれているように見えました。

とにかく、鹿賀さんあってこその「シラノ」という舞台だと思いました。
シラノそのもののセリフの言い回し、
でも古臭くなく現代的に思わず笑っちゃう話し方もあったり…

御年で歌声に張りはなくても、これが魂がこもっている…ということなんだろうなと。

自分のピアノなら「感性」や「表現力」よりも、
舞台なら、「演技力」や「存在感」という言葉よりも、
いつも目に見える、耳に聞こえる技術ばかり気になる私ですが
鹿賀さんのシラノは本当に目に見えるものを超越していました。

濱田さんのおかげで、こんなすごい舞台に、ひとに出会えてよかったと
心から思いました。

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12.19*ウェストサイド物語 初観劇 [観劇レポ:ウェストサイド物語]


2012年観劇納めは、不朽の名作「ウェストサイド物語」初観劇でした!

2012年12月19日(水)
劇団四季「ウェストサイド物語」
@四季劇場秋

*cast*
リフ 岩崎晋也
トニー 阿久津陽一郎
アクション 西尾健治
A-ラブ 新庄真一
ベイビー・ジョーン 笹岡征矢
スノーボーイ 丹下博喜
ビッグ・ディール 鎌滝健太
ディーゼル 大森瑞樹
ジーター 川島 創
グラジェラ 団 こと葉
ヴェルマ 須田綾乃
クラリス 相馬杏奈
ポーリン 竹崎 梢
エニィ・ボディズ 木内志奈

マリア 笠松はる
アニタ 増本 藍
ロザリア 若奈まりえ
コンスェーロ 加藤久美子
テレシタ 小島光葉
フランシスカ 梅崎友里絵
エステラ 相原 茜
ベルナルド 松島勇気
チノ 斎藤准一郎
ペペ 水原 俊
インディオ 分部惇平
アンクシャス 成田蔵人
ファノ 深堀拓也
ニブルス 田中元気

ドック 菊池 正
シュランク 田代隆秀
クラプキ 青羽 剛
グラッド・ハンド 川地啓友

第2幕第1場ソプラノ・ソロ 山本紗衣


*以下準備中*

12.2*坂元健児さんソロコンサート(編集中) [*その他コンサートなどレポ]

2012年12月2日(日)
坂元健児さんソロコンサート
@仙川アヴェニューホール

*以下準備中です*
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アリス・イン・ワンダーランド(11/18&11/19) [観劇レポ:アリス・イン・ワンダーランド]

自分が実技試験前だったということもあり…
(また、濱田めぐみさんの出番が少なかったので笑)
2回しか見なかった「アリス・イン・ワンダーランド」の観劇レポ…
というか、観劇記録です。

開幕前のトークイベントのレポはあげていたのですが…
10.28*濱田めぐみ×安蘭けい×柿澤勇人♪ミュージカル「アリス・イン・ワンダーランド」スペシャルトークショーhttp://memoires-du-son.blog.so-net.ne.jp/2012-11-26

本編、もう何カ月前の観劇…?という感じですが、
超レアな濱田さんの悪役でしたし、東京公演千秋楽のときに
再演も発表されたくらいですから、せっかくなので(^_^;)

本当にこの記事は自分の記録用です。
だって、ひとつでも書かない演目があったら
これからどんどんブログ書かなくなってしまうと思うので(笑)

さてこの作品は…
濱田めぐみさんが劇団四季退団後、かなりご縁のある作曲家でもあり、
濱田さんの1stアルバム「Attitude」を完全プロデュースしてくださった、
ミュージカル界の大作曲家フランク・ワイルドホーンさんの最新作で、
日本初演の演目でございました。
(月日が経ち過ぎてどんな切り口で書けばいいのか分かりません..)

2011年11月18日~12月7日まで青山劇場で上演されていて、
私は初日の18日と19日に二日連続で観劇しました。

…それが間違いでした。

とってもショーアップされた作品で初日は楽しかったのですが、
二日連続で観るほどストーリーが濃いお話ではなく…><
すっかり疲れてお腹いっぱいになり、レポも放置。

学校の授業で哲学をとっているので、
「あなたは誰?」など、哲学的要素も盛り込まれていて
深く考えたらどっぷりはまれるお話だとは思いましたが、
どっぷりはまるほど観に行くには、濱田さんの出番が少なすぎました(笑)

でも!
出番が少なくても、ソロの曲が2曲しかなくても、
青山劇場が揺れるほどの声量と存在感は、
ファンとして誇らしくなってしまうほどでした!!!

初日は友人と行き…
すぐ近くの席にワイルドホーンさんがいらして、
(友人が英語が堪能だったので、
いっしょにサインを貰ったのですがそれは置いておいて)
濱田さんが歌うと嬉しそうにニコニコしながら
ヒソヒソとお付き?の外国人さんに「彼女だよ~」みたいに話しかけ、
盛大に拍手をされるワイルドホーンさんも印象的でした。

5つ目の部屋?世界?が、帽子屋の世界で、
濱田さんのソロ曲「Mad hatter」があったのですが
Attitudeとはかなり歌詞が変わっていて、
♪久しぶりね 待ちわびたの やっと出番が来た~
って始まるんです!
もう本当に歌詞通り!という感じで…

1幕はこのシーンの前は、
安蘭けいさん演じる作家のアリスをいじめる編集長役でちらっと出て、
アリスを叱り飛ばして以来、出ていらしてなかったので(笑)

2幕最後では(夢の中の出来事ですが)、
ざっくざくと登場人物(アリスの人格)を殺してしまう帽子屋さま。
その中で歌うソロ曲「勝利者は私だ」も、
「Mad hatter」と同じく強気でハードで、地声でガンガン行くすごいナンバー。
私が観た2日とも、濱田さんが「私だーーーー!!!」と歌いあげたあとの
静けさがすごかったです。
そして息を切らさない濱田さん、すごすぎました。

とにかくマッドハッター役は、
ちょっと出てきてバーーーッと全部もっていってしまう役で、
出番が少ないから「濱田さんじゃなくても…」と思ってしまうのですが、
でもこれだけ歌える濱田さんだからこそ、
このストーリーが成立するのだと思います。今は。


ソロはこの2曲だけですが、
クロエ役の高畑充希ちゃんと歌う「秘密の散歩」という曲も1幕にありました。
ボニクラのHow about a dance?っぽい半音階のモチーフが使われているナンバーで、
シューベルトの「魔王」の魔王のように、充希ちゃんを誘惑する濱田さんの声。
色々な意味で魅惑的でした…!

また、渡辺美里さん演じるハートの女王様のナンバーで
ゆるーーーくやる気なーく嫌そーーに踊る帽子屋濱田さん、
ハートの女王様を呼ぶために「超早口で嫌そうに」呪文のように
女王様をお呼びたてするシーンなど…
これまたレアな感じで面白かったです。

背が高くスタイル抜群でなきゃ着れない衣装が、
濱田さんすごくお似合いで、映えていたのも印象的でした。


残念だったのは音響。
出演者さんたちの滑舌どうこうの問題じゃないほど、
アップテンポなナンバーだと歌詞が聞こえませんでした。
なぜって、オケの音量が大きすぎ…
スピーカー、ばりばり音割れてましたよ…


他の出演者さんたちに関しても一言ずつ。

☆安蘭けいさん/アリス・コーウィンクル役
「ドリーミング」のチルチルとミチルのように、
アリスが全ての扉を開けてそれぞれの世界を巡って行くのですから
ほんとにもう出ずっぱりで!
瞳子さんのことはあまり存じ上げませんが、
以前にレポを書いたトークイベントの印象から
パワフルで強い、こびない働く女性というアリスのキャラに
サバサバしている瞳子さんはぴったりだったんじゃないかなと思います。
少し、高音が出ずらそうな…裏声になる感じは、宝塚出身の方みなさんそうですね。
すごく細くてスタイリッシュな瞳子さん、歌って踊って立ち回りもして!
かっこよかったです[ぴかぴか(新しい)]
人気なわけ、すごく分かります。


☆田代万里生さん/うさぎ役・ルイスキャロル役
いやあーはまり役!
「ごめんなさいごめんなさい![あせあせ(飛び散る汗)]」って、可愛すぎました。
瞳子さんと同じくらい出ずっぱり、そして走りっぱなしで、
二人のやり取りでも大爆笑させてもらいました。
ルイスキャロルの時に一瞬で、うさぎから知的な学者に変わって歌う
「私は私の発明品」のときの素晴らしい歌声には聴きほれちゃいました。
やっぱり万里生くんの声は、ポップスよりもクラシック寄りの曲のときが好き。


☆柿澤勇人さん/エル・ガト役
イベントのときにはがっつり歌詞が飛んでしまっていたソロナンバーは、
「人生を楽しもう」という曲。
題名からも分かるように、
ウィキッドの1幕のフィエロをもっとうざくバカにした感じでした。
柿澤さん、四季にいたら絶対にフィエロやってると思います。
車から跳んだ時の高さ!本当にネコのようで、身体能力の高さにも、
そして歌のうまさにもびっくりしました[わーい(嬉しい顔)][ハートたち(複数ハート)]


瞳子さんの尻に敷かれちゃう石川禅さん演じるナイトも、
禅さんがとにかく芸達者で、表情の作り方も情けなさがすばらしくて!(褒めてます)
階段から「♪パカパッパカパッ」って降りてくるシーンは、
2日とも大笑いさせてもらいました。ほんとに純粋に楽しすぎて(笑)

JOYさん、渡辺美里さんは、ミュージカルの方じゃないって感じは
ありありと…って思ってしまいましたが、
ひとつひとつの「ワールド」のキャラクターに合っていて、
この作品だからこそ、楽しめましたよ[黒ハート][黒ハート][黒ハート]


ただ、総じて、私は「1回見ればいいかな」という印象でした。
この作品が好きな方ゴメンナサイ…。
“本当に大切なものを大事にしよう”“大切なものはすぐ側にあるよ”
というメッセージはすごく分かったのですが、
噛みしめて観るには私はまだ若かったみたいです。

同じお値段を出して、今の私にぴったりくる、
もっと深い感動をもらえるストーリーがある作品をたくさん知っています。
自分で言うのはなんですけど、それはすごく贅沢なことですね[わーい(嬉しい顔)][あせあせ(飛び散る汗)]

とかいって、濱田さんが出ずっぱりのアリスだったら、
何十回も通ったと思います(笑)

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